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成果を上げる為には?

1.戦略目標の設定

 先にお話ししたように、戦略目標とは「企業の中長期的なあるべき姿」です。まずは、この戦略目標を設定する事が、IT経営の第一歩です。自社が置かれている外部環境を分析し、将来どのような姿になるかを想定する事になります。尚、外部環境を分析する場合、PEST分析という手法があります。 これは、Political(政治的環境要因)、Economic(経済的環境要因)、Social(社会的環境要因)、Tchnological(技術的環境要因)の頭文字を取ったもので、経済状況、規制強化や緩和、消費者のライフスタイル、技術動向など「マクロ的な視点」の外部環境です。
これと共に、競合の状況や得意先の状況、業界の状況など「ミクロ的な視点」を分析し自社の中長期的なあるべき姿を設定するのがいいでしょう。

2.戦略の策定

 自社の中長期的なあるべき姿が明確になれば、次にそれを実現する為には、何をするべきかを検討します。通常これは、CSF(主要成功要因)と呼ばれ、これらが自社の取るべき戦略となります。これは、業種・業態など企業個々の事情により違いますので、CSFを設定する方程式はありません。経営者層が自ら、自社の内部環境(技術、人材、資金、情報など強みと弱み)を分析して、CSFを設定していきます。

3.IT化戦略の設定

 ITというのは非常に幅が広いですのですが、パソコンやインターネットの機能・性能は10年前に比べて、はるかに進展いています。10年前にできなかったことも、今ではできます。(例えば、10年前ならipadなどはなかったので、外出先から情報活用する場合、重いノートPCと遅い回線を使うしかなったですね)。
その意味から、企業が設定した「中長期のあるべき姿」を実現する為には、何らかのITが活用できます。そこで、戦略を実現する為には、どのようなITが活用できるかを検討し、IT化戦略を策定する事になります。IT戦略と言うと難しそうですが、自社の将来像を実現する為に、どのようなITが使えるかを考える訳です。ただし、中小企業の場合、ITに詳しい人材がいないケースが多く、ここでつまずく事も多くあるでしょう(その場合、私に仕事の依頼があるのですが)。
 ここで重要な事は、現在のITで何ができるか、どのようなITがあるかの大枠を知っておくことです。例えば、facebookやTwitterで何ができるのか?クラウド型のシステムを使うとどういうメリットがあるのか?Ipadなどのモバイル端末を使えば何ができるか?や、他企業の成功事例を取集して、自社に当てはめてみることなどが必要ですね。
 また、中長期的なあるべき姿を実現する為に、業務改革を伴う場合は、現状業務を見える化する手法や、新規業務の内容やフローの設定方法を知っておくことも重要になります。
そして、戦略を実現するIT化戦略を「IT化企画書」を作成し、さらにそれをRFPとしてまとめ、システムベンダーなどと共有し、ITを構築していく事になります。

4.ITの調達

 先にお話しした「IT化企画書」は、戦略を実現する為に必要なITの概要が書かれています。例えば、注文住宅を建てる場合、工務店に「こういう家に住みたい」という要望を伝えるでしょう。それを口頭でなく文書で書いて渡した方が、より要望が工務店に伝わると思います。それと同じように、戦略を実現するITに関しても「こういう事を考えている」とシステムベンダーに口頭で言うのではなく、しっかりとIT化企画書いうドキュメントを作り、それを元に話をした方がより要望が正確に伝わり、結果的に要望にあったITが構築できるでしょう。
 尚、作成されたIT化企画書は、最終的にはRFP(ITの要望書)としてまとめ、複数のシステムベンダーに渡し、RFPに合った提案書と見積書をもらい、それを吟味してどこから調達するか決定するのが、いい方法です。

5.ITの活用と成果のモニタリング

 RFPに沿ったIT(業務システムなど)が導入できたら、実際に使い始める(運用開始)のですが、その成果をモニタリングする必要があります。最終的な成果は、中長期的なあるべき姿が実現できる事です。通常これは、KGI(key goal indicator)と言います。つまり、IT経営のゴールですね。ゴールがあるという事は、その途中経過もあります。マラソンの場合、10Km地点、20Km地点の途中経過のタイムを見て、どのくらいのタイムになるか想定します。IT経営でも同じで、最終的なKGIを達成する為の途中経過を確認して、途中経過が悪ければ、なんらかの改善を行うんのです。この途中経過の事をKPI(key performance indicator)と呼んでいます。KGIやKPIは企業ごとに違うので、ここでは具体的な事は言えませんが、例えば中小製造業が「得意先からの信頼を厚くする事により、継続的な受注を獲得し売上を10%向上する」という戦略目標と立てた場合、3年後に売上を10%向上させる事がKGIになります。そして、それを実現する為に、不良率を2%低減する、リードタイムを平均1日短縮するなどのCSFを設定するでしょう。これが、KPIになります。ITを活用して、このようなKPIが達成できているかをモニタンリングし、達成できていなければ、ITが悪いのかそれを使う人間が悪いのかを分析し、改善活動を行いKGIを達成する事が、実はIT経営の本質なのです。

ここまで読んで頂いた方は、IT経営の進め方について大よそ理解されたと思います。
IT経営に取り組む場合、自社だけでできない事があれば、ぜひ私にご連絡ください。